― 自然を感じる住まい ―
日本圧着端子製造横浜寮は勤め先となる東京技術センターより300メートル程離れた場所に位置する。敷地周辺には町工場、倉庫、集合住宅、戸建住宅、診療所といった多様な用途、規模の建物が近接して建ち並ぶ。本施設は住宅規模のブロックの集合体で構成し、住まいに相応しい外部環境と室内環境を創り出すことを心掛けた。
ブロック相互間には場所ごとに趣を変えた中庭や利用者が集うことができるテラスが配される。各ブロックはウッドデッキの廊下で結ばれる。居住者は幾重にも重なる風景の中を行き来することになる。仕事場と住まいの道程に安らぎのひとときを得ることができる。
4階建ての本施設は、1階の東京技術センターの事務所機能を補完するスペースと、2階から4階の社員寮からなる。社員寮の住戸は2方向を外部に面する。2面に設けられた窓は、一方を街並みに、もう一方を中庭に開ける構成とし、明るく風通しのよい室内環境とした。2階サロンは隣接するテラスと一体利用ができ、居住者同士のコミュニケーションの場となる。
居住者にとって、前庭、中庭、テラスといった建物の合間のスペースは日常の風景となる。室内では各住戸の固有性を生む場所として、室外では各住戸へのアプローチのアクセントとして存在することになる。ゆるやかで上り易い階段、幅広で開放的な廊下、水盤、植栽壁などの外部空間を構成する要素とともに、豊かな住生活を許容する。
JST Company housing in Yokohama
– Housing that feels nature –
Type
Company dormitory
Location
Yokohama, Kanagawa, Japan
Client
J.S.T. Mfg. Co., Ltd.
Status
2019 Completion
Total Floor Area
1,382sqm
Structure
Reinforced Concrete, 4 Stories
Design
Noriaki Okabe Architecture Network
Collaborators
T&A Associates (structure)
Atelier AI (building service)
Total Environmental Engineer (electric service)
Awards
*2019 The Award of Kanagawa Architecture Concours
Reference
*Shinkenchiku: 2019-8, Shinkenchiku-sha, Japan
Photograph
Takeshi Taira: No.1-15